日刊工業新聞社さんの“おもしろサイエンスシリーズ”から発刊されたtezomeya代表青木正明の著書『天然染料の科学』。
この本は天然染料、いわゆる草木染めの本ですが、染色手順を解説したハウツーものではありません。「どうして草木で染まるのか?」「そもそも草木染めって何?」というような疑問に対して”ほんの少しだけ理系的なアプローチから解説した読み物”という表現が近いでしょうか・・・
草木染めのメカニズムを知りたい方の入門書としておススメです!
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目次より(抜粋)
■第1章 ちょっと化学な天然染料の入り口
糸、布、繊維ってなに?なぜ染まるの?
草木はなんでも染まる? 植物が染料になる理由
シルクとコットンでは染まり方が全く違う!
天然染料と金属のカンケイ ほか
■第2章 歴史と文化からみる天然染料
シーザーもクレオパトラも愛した貝紫
古代中国と日本のミステリアスな紫事情
昔は藍だった紅花
温泉で作られた江戸自体の媒染剤 ほか
■第3章 色ごとにみる天然染料
赤色1 根っこが赤い茜
赤色3 酸とアルカリを駆使する紅花
赤色4 虫で染める赤、カイガラムシ
青色1 酸化と還元で染まる藍
青色2 秋限定の透明な青、臭木
黄色1 ふたつの刈安
紫色2 よみがえる幻の貝紫染め、アカニシ
緑色 緑染めには使えない植物の緑 ほか
■第4章 薬、医学、環境問題と天然染料
今も医療現場で利用される紫草
天然染料と持続可能な社会について ほか